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認知症の母親殺害事件

  • Posted by: 涙脆い管理人
  • 2012年10月16日 11:21


http://youtu.be/QLjXRMoM7Ec

認知症の母殺害、54歳男に猶予刑・・・温情判決に法廷は涙あふれる (サンスポ)

※内容抜粋

認知症の母殺害、54歳男に猶予刑・・・温情判決に法廷は涙あふれる

「もう生きられへんのやで。」
「そうか、あかんか。一緒やでおまえと。」

認知症の母親(86)と心中を図って承諾殺人罪などに問われながら、献身的な介護ぶりなどから検察が異例の"情状陳述"をした京都市の無職、片桐康晴被告(54)に京都地裁は21日、懲役2年6月、執行猶予3年(求刑懲役3年)を判決した。
裁判官は

「介護の苦しみ、絶望感は言葉で言い尽くせない。」
「母のためにも幸せに生きてください。」

と励ましの言葉を添え、被告も傍聴席も涙にむせんだ。

【異例の展開】

4月の初公判。
検察は罪状をあばくはずの冒頭陳述で、介護をめぐる被告の孤独で過酷な生活、母を慈しむ心情と親子の絆など、逆に被告に有利にさえなる状況を包み隠さず再現。
傍聴人だけでなく、裁判官さえも涙を浮かべ聞き入った。
その後も証人から被告への同情証言が相次ぐ異例の展開で、注目を集めた。

判決で東尾龍一裁判官は

「昼夜介護した苦しみや悩み、絶望感は言葉では言い尽くせないものがあった。」

と指摘。

「命を奪った結果は取り返しがつかず重大だが、社会で生活する中で冥福を祈らせることが相当。」

と執行猶予の理由を説明した。
Tシャツにズボン姿の片桐被告は背筋を伸ばして聞き入り、判決理由で献身的な介護ぶりに言及されると、うつむいて涙をぬぐった。

「命の尊さへの理解が被告に欠けていたとは断定できない。」

と裁判官。
傍聴席からもすすり泣きが聞こえた。

【自己犠牲の末】

「母の介護はつらくはなかった。老いていく母がかわいかった。」

片桐被告は語っていた。
一人息子の被告は、西陣織の糊置き職人だった父親の弟子になったが、織物不況で35歳のときに勤めるようになった。
平成7年夏、父親が亡くなり、母親も認知症の兆し。
結婚はしておらず、母親の世話はすべて引き受け、夜中も母のトイレに1時間おきに付き添い、睡眠不足のまま出勤する生活が5年続いた。

しかし母親の症状は悪化し、昨年6月には徘徊して警察に保護される。
派遣社員だった被告は

「迷惑をかけたくない。」

と、介護のために休職した工場を退職。
失業保険も切れると生活は困窮、今年1月にはいよいよ家賃も払えなくなった。
職人の父から

「人様に迷惑をかけるな。」

と厳しくしつけられた被告は

「命をそぐしかない。」

と心中を決意。
1月31日、

「最後の親孝行を。」

と母親を車いすに乗せて京都市の中心部など思い出の地を巡った。
そのまま桂川べりで夜を明かす。
2月1日朝。

「もう生きられへんのやで。ここで終わりやで。」

と話しかける被告に、母は

「そうか、あかんか。康晴、一緒やで。お前と一緒や。」
「すまんな、すまんな・・・。」

と被告、

「康晴はわしの子や。(おまえが死ねないなら)わしがやったる。」

と母。
この言葉で母の首を絞めた。
自らの首も包丁で切ったが、母の遺体の横に倒れているのを発見され、一命を取りとめた。
これまでの公判で被告は

「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい。」

と打ち明けていた。

【行政に苦言】

判決で東尾裁判官は

「献身的な介護を受け、最後は思い出の京都市内を案内してもらい、被告に感謝こそすれ決して恨みなど抱かず、厳罰も望んでいないだろう。」

と、母親の心情を推察。
半面、

「公的支援が受けられず経済的に行き詰まった。」

と行政対応に苦言を呈した。
被告は昨夏、何度か社会福祉事務所に生活保護の相談に行った。
しかし

「頑張って働いてください。」

などと門前払いされた。
この対応に

「被告が『死ねということか』と受け取ったのが本件の一因とも言える。」

と裁判官。

「介護保険や生活保護行政のあり方も問われている。」

と強調した。

【励ましの言葉】

「痛ましく悲しい事件だった。今後あなた自身は生き抜いて、絶対に自分をあやめることのないよう、母のことを祈り、母のためにも幸せに生きてください。」

裁判官が最後にこう語りかけると

「ありがとうございました。」

と頭を下げた被告。
判決後、弁護士に

「温情ある判決をいただき感謝しています。なるべく早く仕事を探して、母の冥福を祈りたい。」

と語ったという。

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