Home > 家族 >

  • Posted by: 涙脆い管理人
  • 2012年6月 4日 12:31
  • 家族

私の母は未婚の母です。
父は本妻さんと、私の腹違いの兄姉夫婦と暮らしてます。
二人はもうそういう関係ではありません。
が、私がたまに郷に帰ると、電話が来ます。

「酒飲もう。」

と。
で、指定された店に行きます。
と、席に付いた途端、酒から刺身から寿司、テンプラと、ものすごい量の料理がテーブルに並びます。

父が予約で、料理を一から注文しておくのです。
父はもうとうに還暦を過ぎて、身体の調子も良くないというので、料理にほとんど手を付けず、私の方に押しやります。

「食え、食え、もっと食え。」

とエンドレスに言います。
父は、自分の酒は必ず手酌で、私にばかりお酌します。
私の酒杯は常に満タンです。
食べきれない・飲みきれないでふうふう言って、店を出る頃、父は

「何か困ってることはないか?」

と言います。
旦那の仕事は上手くいってるか、暴力なんて受けていないか、体は大丈夫か、お金に困ってないか、と続きます。

「なにもかも大丈夫。」

と答えます。
最後に父は、目をそらして

「お前には何もしてやれないで、申し訳ない。」

と必ず言います。

「世の中には償えないことがある。」

と言うのが父の口癖です。
父は、私の祖父の前で、

「誰に何を言われても別に何も構わないが、娘は俺に文句のひとつも言わない。それが俺のした事の罪だ。」

と言って、泣いたそうです。

関連する泣ける話・感動する話

コメント:0

コメントフォーム

Home > 家族 >

感動カテゴリ
サイト内検索
携帯用QRコード

携帯用QRコード

https://www.chatnavi.net/mobile/

携帯ではこちらからアクセスしてください。

Feeds

ページトップに戻る