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父のサンドイッチ

  • Posted by: 涙脆い管理人
  • 2012年3月17日 23:45
  • 家族

うちの両親は昔すごく仲が悪かった。

母はとても気が強くいつも一方的に怒鳴り散らして父は下を向いて黙ったまま。
そんな光景を何度も見ながら育った。
私は父のことがとてもかわいそうに思えて父の味方だった。
幼心に

「パパとママが離婚したらパパといっしょにくらす!」

ってずっと思っていた。

私が通っていた幼稚園ではお昼に給食が出ていたんだけど、1ヶ月に一度お弁当を持っていく日があって、その時は母がいつも腕を振るってかわいいお弁当を作ってくれていたのでとても楽しみにしていた。
しかしお弁当を持っていく前日、ケンカをした後、母が家を飛び出してしまった。

「明日はお弁当なのにどうしよう。」

と思っていたがそのことを父に言い出せず、そのまま眠りについてしまった。

次の日、目を覚ましたが母はまだ帰っていなかったが父が台所に立っていた。
私が起きてきたことに気付いた父が

「パパがお弁当作ったから。」

と言って得意気に私にお弁当箱を見せた。
しかし、中身はパンのサンドイッチがひとつ入ってるだけ。
それに妙に腹が立った私は

「こんなのお弁当じゃない!ママが作ってくれるのと全然ちがうもんっ!!」

って言って泣き出してしまった。
父は始めビックリした顔をしたがみるみる寂しそうな顔になり

「ママみたいに上手に作れなくてごめんな。」

って言って涙をこぼした。

幼稚園に行ってお昼の時間になり、お弁当箱を開けるとパンにイギリスの国旗の旗が刺さっていた。
父なりに工夫をして見た目を良くしてくれたんだと思う。
それを見た私は母がいない寂しさや、父が心をこめて作ってくれたお弁当のことなど色んなことが頭に浮かんできて泣きじゃくりながらサンドイッチを食べた。

中身はマーガリンに砂糖がかかっている甘いものだったけど、涙のしょっぱい味が今でもすごく印象的です。

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